政情が不安定で各地で紛争が長引いているイエメン。貧困層の割合が人口の多くを占め、飢餓や食料問題は深刻な状況です。
そんなイエメンの港町アデンの湾で、地元の漁師さんたちが一頭のマッコウクジラの死骸から、非常に貴重な天然香料である「アンバーグリス」”龍涎香”を発見し、なんと日本円で約1億7000万円の値での売却に至りました。
そしてこの発見が漁師さんたちの人生の大きな転機となったようです!イギリスメディア、BBCのYouTubeチャンネルよりご紹介します。
‘We found an $1.5m ambergris fortune in a sperm whale’s belly’ – BBC News
35人の漁師で均等に分け合う幸運
「すごく幸せです」
「言葉にできないほどの素晴らしい気持ちです」
「神に感謝ですね」
笑顔で話すのは、今回龍涎香を発見した漁師さんたち。
アデン湾に浮かぶ一頭のマッコウクジラの死骸を発見し、すぐにその場に向かった35人の漁師さん。この死骸の中に、日本円で約1億7000万円相当の龍涎香を発見します。
「シリア出身の漁師の一人から朝連絡がありました。クジラが浮かんでいて、アンバーグリスがあるかもしれない、と。行ってみようということで、その場に到着すると、すぐに強い匂いを感じました。このクジラには何かあるぞと思いました。綱で縛って岸へと運び、お腹の中を確認すると、アンバーグリスがあったんです。いい香りとは言えませんが、お金になります!」
と、当時の状況を語る漁師さん。
ナレーション:
「長年の紛争に苦しんでいるイエメン。国連によると人口の80%が飢餓に脆弱性があります。35人の漁師さんにとって、今回の発見は人生を大きく変えることとなりました。
アンバーグリスは昔から貴重品とされており、薬やお香、媚薬としても使われていたという記録があります。 マッコウクジラの腸の中で作られる油っぽいねっとりとした塊で、現在では香水を長持ちさせる原料として使われています」
龍涎香が売れたお金は35人で均等に分けられました。
「家を買いました。もうすぐ結婚もします」
「困っている家庭にお金をあげました」
「みんな家を買ったり、良い車や船を買ったりしました」
と、口々に喜びを語るみなさん。
龍涎香を作り出すのはマッコウクジラだけで、その中でも1%〜5%ほどの割合なんだとか。
マッコウクジラの餌となるイカの嘴など消化しづらいものを、消化分泌液で排泄する過程で龍涎香が形成されると言われています。
龍涎香の売買を禁止している国もありますが、多くの国では誰もが拾ってもいい海の廃棄物とされています。
「まだ夢のようです。何も見つからなくても、私はこれからも海に出ますよ。そういう性分なんです」と、大金を得ても、漁師としての人生を歩むという男性。
貧困から抜け出せた漁師さんたちの奇跡的なニュースでした。
海外の人々の反応を見てみましょう
・コミュニティでそのお金をシェアしようとしているんだね。お金があるより無い人のほうが寛大だよ。
・クジラのうんちでさえもあなたの全財産より価値があるって。
・これで一番大切なのはお金じゃなくて、彼らが均等に分け合って、そしてコミュニティーにもお金をあげたってこと👍
・龍涎香を見つけるのは大変だけど、この量はまさに神様からこの漁師さん達への贈り物だね😊
・死んだクジラから発見してるから、捕鯨で殺したわけでもなく密猟でもないし、フェアだよね。彼らは見つけるべくして見つけたんだ。
・もしこれが映画なら、誰か一人がお金を独り占めするために全員を殺してるね。
・良かったね。戦争と貧困からのなにかしらの救済を受けるべきして受けたんだ。
・クジラは可哀想だけど、彼らに幸運がやってきて良かった。
・神様は奇妙な方法を取るよな。
・彼らの家族にとっても良かったね。
コメント引用元:YouTube