その名前には「みんなのともだち」という意味があるそうです。アメリカ北部中西部の先住部族、スー族の言葉で「タコダ」くんと名付けられたアメリカクロクマは、今年で10歳。オレゴン動物園の人気者です。
彼の入浴シーンは、この動物園の春の風物詩。今年はあいにく休園中とあって、その光景はインターネット上でのみ公開されました。まるで「銭湯ではしゃぎすぎて溺れているおじさん（失礼）」みたいな豪快な楽しみように癒されますが、タコダくんには実際、ちょっとクマらしくないところがあるようで…。
現在体重181kgの彼が小さかった頃のお話を交えつつ、気持ちの良い水浴び動画をじっくりお楽しみください。
Black Bear Takoda Takes A Splashy Bath
気持ち良いからお風呂は大好きです
浴槽にはいり手足をばたつかせるアメリカクロクマのタコダくん。溺れているようにも見えますが、これが彼流のお風呂の楽しみ方のようです。
小さかったタコダくんが最初に保護されたのは、モンタナ州の農場付近でした。フェンスの修理をしていた農場の男性が、ジャーマンシェパードの後をつけて森から出てくるタコダくんを発見したそうです。
母クマとの遭遇を警戒して、男性は一旦その場を立ち去りました。長年クマの近くで暮らして来たこの地域の人々にとって、置き去りのクマの子供には近づかないのが鉄則。クマの赤ちゃんを助けようとして母クマに襲われるという事故は、昔から時々起きる悲劇として警戒されているのだそうです。
数日経っても同じ場所にタコダくんが居るのを確認した発見者さんは、地元の魚類野生生物局に連絡。施設の方が保護した時、タコダくんはお腹を空かせて脱水状態だったそうです。
この時の体重は1.5kgほどしかなかったのだとか。画面に映る現在の巨体からは想像もつきませんね。体力の回復を待って他の子熊たちと対面したタコダくんでしたが、それは既に人間にすっかり懐いてしまった後でした。
自分がクマであるという自覚がない様子の彼。保護施設では、タコダくんを野生に還すための訓練をするつもりでしたが、専門家たちは彼をこのまま森に戻すと人間に危害を加える恐れがあるとして懸念を示します。タコダくんは一生保護下に置くか、そうでなければ安楽死を施すべきと判断されたのです。
タコダくんにとっての最善策。それは、オレゴン動物園に引っ越して他のクマたちと一緒に暮らす事でした。この動物園では、事情があって野生に戻す事ができないクマたちが他にも3頭（デールちゃん、タフくん、カビーくん）暮らしていました。
2010年11月タコダくんを迎え入れたオレゴン動物園では、タコダくんと人間との接触を最小限に留めつつ、彼を他のクマたちや展示環境に慣れさせるよう配慮しました。
ご覧の通り、真っ黒なフカフカの毛皮と胸にある白いVマークが目印のタコダくん。動物園ではすぐに周りのクマたちとも打ち解けて、来園者たちの人気者となりました。
ひとしきり水遊びを楽しんだタコダくん。自分からプールの外に出ようとしていますね。広い「展示施設」内では、高い木に昇ったり土の上を転がったり、とってもアクティブなタコダくん。好奇心旺盛でやんちゃな彼が考える遊びを仲間に伝授してあげる光景がよく見られるそうです。
タコダくんは今後野生に還されることはありませんが、人間と出会わなかったら命さえ危ぶまれる状況だった彼が、元気に自分なりの楽しみ方を模索できる環境と出会えた事は幸運だったのかもしれません。
海外の人々の反応を見てみましょう！
・ジャグジーがなければ自分が回転すればいいのだ、というわけですな👍
・水しぶきを辺り一面に撒き散らして、でっかい子供のよう。おもちゃを放り出したら爪先で遊んでるね🐻
・競技用のプールが要るな。背泳の練習をしたがってるようだから。
・疲れた人向けのサムネイルなんやろね。
・こんな風に動物が生き生きとしてる様子を見られるのはなんて素晴らしいことだろう。彼らには幸せでいてほしい！
・おい、この熊は人生悟っちゃってないか。
・美しいアメリカクロクマのタコダは、正しいリフレッシュ法とお風呂の楽しみ方をご存知のようで。「お風呂は楽しい」って言ってる。オレゴン動物園、素敵な動画をありがとう❤️
・みなさんはこういった人生の喜びを振り返ることができるかしら？
・爆笑、最高の入浴シーンな。
・うわぁ、オレゴン動物園のクマたちはいつもこうだったって思い出すよ…小さい頃見ただけで、もう何年も行ってないな。オレゴン動物園大好きだ❤
コメント引用元：YouTube